| 【記事】 ハブ空港 |
日本のここがおかしい |
前原国土交通相が羽田空港をハブ化すると発言し、これに対して成田空港を抱える千葉県が反発したりして話題になっています。その背景にはライバルの韓国、仁川空港がハブ空港として繁栄をしていることにあります。今では、地方の人が海外旅行するには、地方に数多く作られた地方空港から、羽田経由で成田発とするよりも、地方空港から仁川に飛び、そこから海外へ行くほうが時間的にも費用面でも安く、成田経由より多くの人達がこのルート経由で海外旅行をするそうです。この状況は航空貨物でも同じになっています。
これは海の世界も同じで、昔はアジアのハブであった、横浜や神戸港は機能を失い、韓国の釜山港がハブ機能を果たしています。先日関門海峡で海自の船と衝突した韓国のコンテナ船も、外国から釜山で積み替えたコンテナを日本の地方港に運ぶ途中だったのでしょう。これも、やはり釜山経由の方が安くつくからです。 我々日本人は韓国に負けたとなると、野球やサッカーだけではなく、おだやかならぬ気持を持ちます。ですから前原大臣の羽田をハブ化するという発言には賛成です。成田がそもそもそういう機能を負う筈でしたが、千葉県民の協力が得られなかったのですから、今更千葉県がけしからんと言ってもしょうがないですよね。成田の反対闘争のお陰で日本の地位は随分落ちてしまったわけです。 羽田空港は海に面しているから、本当はもっと拡張しよと思えば出来たわけで、その気にさえなれば、仁川にハブ機能をとられなくても済んだのかもしれません。それを阻んだのは政治です。まさに自民党政治を象徴するようなパターンです。数ある特別会計の一つである、空港整備特別会計は、羽田からあがる利用料を吸い上げて、どんどん地方空港を作る費用に当ててきました。先日話題になった静岡空港や茨城空港、松本空港もその一つです。飛行機が飛んできてくれず、維持さえ難しくなっています。現役時代秋田県大館市にある取引先に行った事がありますが、ちゃんと大館空港なる立派な空港があるのには驚きました。秋田県にはもちろん秋田空港があります。そして仕事が終わったら、取引先の人に、時間の都合で青森空港まで送ってもらいました。高速を使って1時間ちょっとでつきました。こんな狭い地域に三つも空港があることに驚いたものです。 地方に空港をどんどん作ると言うことは、地元選出の政治家が票を得るとともに、建設工事に関わる建設会社を潤わせて、利権にも繋がります。だから政治家が競って地元に空港を誘致し、狭い日本に100もの空港が出来たのでしょう。そしてその金は羽田空港などで出来たものです。そして金を持って行かれた為、肝心の首都圏の空港の整備が遅れて、ライバルの韓国にやられてしまったという結果です。 今回、羽田には4番目の滑走路ができます。前原大臣はこれを期に羽田のハブ化をと言ったわけですが、本格的なハブ化にはこれでも全く不足だそうです。ですから成田との一体化が大事だという事でしょうが、羽田から成田へのアクセスが悪いのでそれも容易ではありません。せめて10−20分くらいで結ぶ新幹線かリニアでも作れば一体化と言えるかもしれませんが。本来は地方に意味のない空港など作らずに、そういう費用に使うべきだったのでしょうね。 日本の景気が低迷していますが、これが景気循環の下降期であるという感じはなく、日本の長期低落の過程であると感じている人が多いでしょう。そういう原因を作ったのが、本来経済をリードし、税金を作り、さらに経済発展の主役となる首都圏を初めとする都会と臨海工業地帯にそこで出来た税金を再投資せずに、政治家が選挙区のためにすべて持ち去ってしまった結果です。その地方への投資がその場しのぎのばらまきの結果しか生まず、ばらまきにも関わらず、地方は益々低迷し、日本を発展させる事にはつながりませんでした。 民間会社は生んだ利益から配当した残りや出資者から集めた金、銀行から借りた金を未来を据えた投資に回すことにより発展します。駄目になった事業を整理し、次々と新しい事業を構築していかないと生き残りさえ難しいのです。それは国とて同じ事です。集めた税金や借金を意味のない所にばらまいていては国は縮んで行くばかりです。この国は自民党政治にメチャクチャにされたようですが、民主党政権も農家への戸別所得保証や高速無料化、所得制限を設けない子育て支援など、国の発展に繋がらない事に金を回そうとしています。結局、どの政党で有れ政治家は票をもらうことが第一目的で、その為のパーフォーマンスをやることしか本音の中ではないとしたら民主主義とは一体なんなのかと思ってしまいますね。
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09年12月03日(木)
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