「びーちぇ」さんと「mobanama」さんのやりとりに触発されて、素人をかえりみず、懐かしい古文の復習のつもりで書いてみます。
びーちぇさんのブログの「ふしぎな文字」(2005/10/25)
http://julian.way-nifty.com/woshite/2005/10/post_fd9d.html では、謎の神代文字の1つとされる「ヲシテ」の48音図が載っているわけですが、ワ行に「わ」と「を」しかなく、「ん」も追加されています。万葉仮名が使われていた当時、ワ行の「わ」「ゐ」「ゑ」「を」は、「wa」「wi」「we」「wo」という発音だったわけですが、どうして「ヲシテ」にはワ行がないのだろうか、という素朴な疑問があります。
また、ア行の「え」とヤ行の「え」は、万葉仮名でも区別されており、発音も「e」と「ye」であった。ア行の「え」を甲類、ヤ行の「え」を乙類と呼ぶ。しかし、ア行の「い」とヤ行の「い」、ならび、ア行の「う」とワ行の「う」は、文字上でまったく区別なく使われていた、という話。「ヲシテ」では、ア行の「え」と、ヤ行の「え」は別の字を当てて区別しているようです。
よく「ヤマト言葉」といいますが、漢字到来以前の日本各地の言語も、博多弁、河内弁、茨城弁、津軽弁と音韻構造も多様なはずですから、かりに「表音文字」があったにしても、その体系は異なることもありえるでしょう。
>記紀の書かれた由縁は、当時渡来人・帰化人が識者の3割を占め(新撰姓氏録)、
>その勢力と政治的な思惑が結びつき、初の女帝推古天皇の即位を正当化させるためでした。
>また独立国家としての主張を支那に対して行うためでもありました
>そのため、本来の「国字」を漢字に改め、一般には読めないものとしました。
>ヲシテ文献を漢訳し、歴史の神話化が行われたのです。
びーちぇさんは、上記のような「大胆」な仮説を述べているわけですが、これが成立するためには、「ワ行」や、「え」の甲乙という基本事項は、ぜひ説明がつくようにしておきたいところ。渡来人、帰化人の言語(古代百済語、高句麗語、中国語)の影響を受けて音韻体系に「歪み」ができていた、という可能性もありますが。
今回のエントリは、韓国マンセーっぽい人の「漢字敵視論」から始まり、元在日がウワサされる「ノリミツ・オーニシ」で終わるように構成してあるのですが、まさか、甲類・乙類の勉強までさせていただくことになろうとは、夢にも思わずでした。とても刺激になりました。お2人には感謝しております。