スポニチ:新聞が報道しない「朝日新聞社とテレビ朝日の資本・業務提携」の゛舞台裏゛(2008/6/24)
http://blog.sponichi.co.jp/writer/writer14/post_16.shtml
資本の移動は6月6日、同時に行われました。まず村山美知子社主名義の36・46%のうち、11・88%(38万株)が1株6万3000円(総額239億4000万円)でテレビ朝日に売却され、9・97%が村山家ゆかりの香雪美術館に寄贈されました。これを受けて、朝日新聞社は保有する33・85%(子会社の衛星チャンネル保有分を含めれば35・92%)のテレビ朝日株のうち、5%を1株15万円(総額75億4500万円)で村山美知子社主に譲渡し、このテレビ朝日株は直ちに香雪美術館に寄付されました。朝日新聞社とテレビ朝日の新たな事業・資本提携であるはずなのに、いったい、なぜこんな複雑なことをするのでしょうか──。
「ようするに、美知子社主に朝日新聞社株を手放してもらうための大芝居だ。テレ朝はその買い取りの受け皿と資金調達の役割を担わされ、朝日新聞社はそのテレ朝株を担保として美知子社主に譲渡したわけだ」(社主家関係者)
その結果、朝日新聞社の上位10位の株主比率は、@村山美知子社主(36・46%から14・61%に減少)A上野尚一社主(12・81%)B朝日新聞社従業員持ち株会(12・03%から12・76%に微増)Cテレビ朝日(新たに11・88%持つ第4位の株主に)D香雪美術館(新たに9・97%の第5位の株主に)E村山美知子社主の甥・村山恭平(5・00%)F村山美知子社主の妹・村山富美子(3・57%)G上野社主の次弟・上野克二(3・34%)H上野社主の末弟・上野信三(3・34%)I朝日新聞社役員持ち株会(1・48%)となりました。そのため、
村山家の保有比率は45・03%から28・18%に低下し、村山家ゆかりの香雪美術館名義を含めても3分の1以下に減少しました。さらに、村山家と上野家を合わせた社主家全体の保有比率も、それまでの64・53%から47・68%と過半数割れに追い込まれたのです。<中略>
事態が急展開したのは5月中旬です。美知子社主が突然、心臓疾患で倒れ、危篤寸前の状態に陥ったのです。幸い、容態は持ち直したものの、心臓にペースメーカーを埋め込む緊急手術を6月上旬に行うことになったため、最終的な回答を引き延ばしていた美知子社主も、秋山社長に譲渡案を一任することに最終的に同意したのです。そこで朝日新聞社が考えた譲渡案は、朝日新聞社が直接美知子社主の株を買い受けるのではなく、テレビ朝日と美知子社主と間で朝日新聞社株の譲渡契約を結ばせ、朝日新聞社は保有するテレビ朝日株を美知子社主へ譲渡するという巧妙なシナリオでした。<中略>
「
相続問題は上野家も同じことだ。しかも、今回の譲渡によって、同族支配株主だった村山家の保有比率が30%を切ったため、15%以上持つ上野家も同族支配株主と認定され、相続税の安い配当還元方式から時価総額方式に切り替わるため、
それまで想定していた相続税が100倍以上に跳ね上がることになる。これは上野家に対する譲渡圧力に働くことは確実で、社主家の株譲渡問題は上野家の中心とした゛第2幕゛に突入することになるだろう」(社主家関係者)