インフルエンザA型(H1N1)

記事 : 資料:「緊急要請」は政務官さまによって半月放置されました + 
09年11月08日(日)


タミフルはインフルエンザを治さない
何度言っても理解できないなら、犠牲者が増えます。

それは「免疫の発達の程度が低い小児」や「免疫が弱っている慢性疾患患者」 の免疫の働きを補助する薬物でしかないのです。抗生物質が病原菌を殺す のとは異なり、それは「ウイルスの数を増やさない」だけなのです。

もちろんタミフルとリレンザ以外には「ウイルスの増加をはっきりと 抑えこめる」薬物はないので、とても有用である状況には違いないですが、 タミフルでウイルスの増殖を抑え込めば、自分の身体の免疫がウイルスを 無力化して対処できる大人とは違って、「免疫が未完成な小児」の場合 にはウイルスの危険はより大きくなるのです。


ワクチン、保健所や学校活用を 接種前倒しで学会  共同通信 11/8
厚生労働省が新型インフルエンザワクチンの子どもへの接種前倒しを 都道府県に要請したことを受け、日本小児科学会は7日、 病院や診療所でのワクチン接種で感染が広がらないよう、 保健所や学校などの活用を求める声明を出すことを決めた。

子どもが重症化するケースが増えているため、厚労省は6日、 基礎疾患(持病)がある小学4年生から中学3年生までと、 健康な1歳から小学校低学年への接種開始を、 可能であれば今月中旬に早めるよう求めた。

声明は「感染児が多数受診する診療所や病院でのワクチン接種は、 新たな感染者を生む原因となる」と指摘。保健所や学校のほか、 保健福祉センター、幼稚園、保育園などの活用を自治体に求めるよう 厚労省に要望している。

接種には小児科医だけでなく、保健所の医師、学校医など 医療関係者を総動員するよう指示することも求めた。


要点は既に何度も繰りかえして指摘しています。

「時間」が非常に貴重な資源である状況を理解できない無能さは、死者を増やすのです。

10月13日の段階で「スケジュールを策定する」事を可能にした専門家達の指摘を 「外科勤務医」さまが裁定する日本は、本当に最悪の判断をしました。

10歳以上は1回接種 WHO専門家会議が勧告(ジュネーブ共同)
世界保健機関(WHO)は30日、新型インフルエンザのワクチンについて、 10歳以上の男女については1回接種を妥当とする勧告を発表した。 専門家で構成する諮問会議としての現時点での結論として公表した。

これが、「足立さまがお選びになられたお医者さま達が口を揃えて 攻撃した、日本の感染症専門家の方々の全員一致の合意が 妥当なものだと判定した」WHOによる10月30日の時点での 世界に向けた結論です。


パンデミックでは、世界的に実績が認められている「感染症のプロ達」や、 「公衆衛生の分野(大規模対策)のプロ」達が、それぞれの国家で方針を 決定しています。日本でもそうだったなら、こんな惨めな状況には なっていなかったわけだけれど … そこで希少な資源が「時間」 である事の認識がない人間は、自分がねじまげた結果が何になるのかが 理解できないのだろうね。

実は今WHOを率いているのは「H5N1型鳥インフルエンザ」ウイルスが 人間に感染した時に、即断で迅速な対処を行った「行政官」で、 彼女がパンデミックと闘う現在のWHOの司令官なのです。

彼女が本当に凄いタイミングでその決断を行った事を理解できると、 「日本の専門家達(当然WHOと同じ)の勧告は科学的根拠がない行政決断」、 という発言の酷さが理解できるかもしれないですね。まったく致死率が 「H5N1」などよりはるかに低くて幸いでした。


問題なのは、「失われたのは対策のための時間」ではなく、 実際には「子ども」の安全と、「より感染規模が拡大する事によって 死亡リスクが増加してしまう感染弱者」の安全だという部分なのです。



小児科学会が「小児へのワクチン接種の前倒し」を要請したのは10月23日。
それからでさえも、半月が無駄になっています。もちろん「外科勤務医」さまには 「蓮の葉っぱが湖を覆い尽くす」理屈の恐ろしさは理解できなかったのでしょう。


11/9 追記

「どの時点の数字で、何が判断できるか」が、「リンクという羊」で説明した 「白いモコモコした生き物」レベルの子ども、「羊」と認識する大人、 「種類毎の特徴を説明する」畜産農家、「ドリーとボニーだと理解する」 専門家の違いなのです。

当然ですが、大人と畜産農家は専門家の説明を「きちんとした知識によって」理解できます。結局は、専門知識の量ではなくそれぞれが持つ常識によって、 説明されている事柄の重要度を判別する事で、大人はそれを認識するのです。

自分の持つ理解の為のピースが不足しているなら、「相手が自分よりも 高いレベルで状況を判断できている」状況を尊重します。それは「自分の レベルを客観的に判断する」ことによって可能になるのです。

「判断する対象すべてについて詳細な知識と理解が要求される」なら、 私の身内達は、仕事を進められません。結局のところ、判断されるのは 「相手の信用(実績を含めた)」でしかないのです。

必要なのは「ワシの生きてきた中で最高のシロクマ数だから、たくさん 殺させろと主張する100人のエスキモーの長老」ではなく、「衛星からの データによる海氷の縮小を理解し、生存環境の悪化による過密化を 判定する科学者」なのです。それは「個人の能力」とは少し異なります。


「感染爆発がどんな風に起きているのかを一覧にしています」ので、 その判断がどれだけ悪質なミスだったのかは、数字で読めます。 (俺は専門外だからの場合、「余計な口出しはするな」、というのが 一般社会の常識です。「餅は餅屋」と表現されます)

世界のトップに立つ日本の感染症の専門家達と「外科勤務医」では、 当然知的レベルが違いますので、判断の差はむしろ当たり前なのですが。

専門家達の合意を覆した時の言葉を、もう一度出しておきます。
科学的、医学的に正しいとされたものが、すべて行政判断にならない部分はある
パンデミック対策は、「政治が優先する」分野ではないのだよ。


政治が方向性を決定するなら、「小児から高校生まではワクチン無料」 が素晴しいですよね。「受けたくない人に強制はしませんが、無料です」は、 収入によって子どもの安全に差が生じることを認めない、という非常に正しい 政治による決断なのです。

それは「金のばらまきによる人気取り」政策とは違います。
「誰の為にどんな金の使い方をするのか」の順位づけができない政治家は無能だ。


小児のワクチンの任意接種には「親の付き添い」が必須です。
いきなり接種できますでは「仕事を持っている親は休めない」でしょ?

繰りかえしますが「まだ感染していない小児と治療を必要とする小児」は、 きりはなさないと危ないのです。

時間も場所も人手も … それをたくさんのお母さんたちに伝える手立ても、 「専門家達が全員一致で出した俺の意見と異なる決定は却下し、判断は俺が後で下す」 ではとうてい間に合わないのだよ。もう、はっきり見えているけれど。

もちろん「次善の策」で対処はしているそうですが … どれだけ有効か …
時間がどれだけ無意味に浪費されたのかを考えると、本当に無念です。


「津波が襲ってくる」と叫ぶ九尾の猫は、「外科勤務医」ではありませんが、 「地域での仕事の進め方」はきちんと認識できるのです。「定期接種の麻疹」 のワクチン接種でさえも大仕事なのに … 「自分が実務を知らない」事すら 認識できないのは、本当に致命的なのだよ。


物見は危険を叫ぶ言葉に自分の「信用」をかけるのですよ。子ども達が大事だからね。

新型インフルエンザ・ワクチン」、 「新型インフルエンザ

「新型インフルエンザ」は、非常に事態の展開が早いです。
まず記事の日付を確かめ、必ず表紙で最新情報を見てくださいね。









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