インフルエンザA型(H1N1)

記事 : 英国の2人の患者は「豚インフルエンザ」だった 
09年04月28日(火)


Swine flu cases confirmed in UK
BBC News 4/27

河村建夫官房長官は記者会見で「政府が発信する情報をよく聞き、 警戒を怠らず、落ち着いて行動してほしい」と冷静な対応を呼び掛けた。
… 日本政府の現状の対処は「あさってむき」ですし、事前計画以外の 場当たり的な対処の部分はほぼ「無意味」です。今日のコメントで的確 だったのは、聖子大臣の「豚肉は加熱するので安全」という部分だけでした。

そういえば「デマ」に踊らされて、「トイレットペーパー」や「洗剤」 の買い占めに走った人間が、たくさんいましたっけね … いい加減な 人間の言葉に踊らされる人間は常にいるのです。今回は豚肉から感染 …

でも、単身者が「一定量の保存食」を買いだめするのは、「必要な事」 ですから、それは別の話になります。忘れがちな「お水」も備えてね。

「事前計画に従って、粛々と任務を遂行する」のは大事ですが、 今回の場合「豚インフルエンザ・ワクチンの製造」は、どうしたって 間に合わないのですから、不安を沈めるのは「タミフル有効」の アナウンスですよね。

落ち着いて欲しいのなら、英国当局の様に、既に事実として確定され つつある「メキシコ以外では死者が出ていない」や「タミフル は十分備蓄されている」の部分をもっと強調すればよいです。

「メキシコ以外で死者がいない」かつ「タミフル有効」なのですから、 万が一国内で感染者が出たとしても、ただの風邪で医者に駆け込める 日本の「健康保険加入者」は、ほぼ間違いなく安全ですから。

そうそう「パンデミック」は、「大規模な流行の発生」であって「死者が 多数生じる」事を意味していません … インフルエンザはもともと危険 なので、感染者が増えると、必然的に死者も増えちゃいますけれど。

スコットランドの病院に入院していた2名が、豚インフルエンザの「疑い例」 から「確定例」になりました。休暇旅行でメキシコに滞在したそうです。

要点だけ抜き出すと「患者達(カップル)の症状には深刻な部分は無い」、 「既に順調に回復に向かっています」

BBCのこの記事でも「公衆衛生上のインフルエンザ感染予防の一般注意」が アナウンスされています。「マスクをつけろ」、「手洗いをしろ」、「鼻を かむときに使い捨てのティッシュを使え」、「不要不急の外出を避けろ」

EU Health Commissione(欧州健康問題コミッショナー)からは、 「患者の発生が確認された地域への、必須では無い旅行は取りやめる」、 という事がアドバイスされています。理由は、感染症を他の人に 広げるという、潜在的な危険性を最小にする為だそうです。

英国の「抗インフルエンザ薬」の備蓄量は3300万人分を超えているそうです。 それは英国の人口の半分が感染しても十分対応できる量だ、とコメント されています。「季節性インフルエンザの流行時より、感染者が多い」 事を想定しているそうです。

今回のメキシコと米国のoutbreak(感染勃発)が、新たな「pandemic (パンデミック。世界規模での感染症の流行)」の始まりになった場合、 それを止める事は不可能なわけだが、5年という時間をかけて策定されて きた行動計画と「抗インフルエンザ薬」の備蓄は、影響を軽くするだろう、 とEngland's Chief Medical Officerはコメントしています。

英国の医療制度では「GP:かかりつけ医」に疾患の治療がゆだねられる のですが、「感染が疑われる場合には、病院に直行してはいけません」、 という事が強調されてもいます。

このBBCの記事でも「なぜメキシコでは多数の死者が出ているのに、 その他の国では一人の死者も出ない状態になっているのか?」という 疑問が提示されています。



そして、現段階ではまだ確かめられていませんが、「the severity of the cases there may be due to the strain mixing with a second unrelated virus circulating in the community.」
メキシコで多数の死者が出ているのは、豚インフルエンザのウイルスと、 メキシコという地域限定で循環発生している無関係な第二のウイルスが ミックスされたウイルス株の影響かもしれない、という事が付け加えら れています。

地域循環株、つまり「メキシコ地域の風土病」として感染症の流行を 引き起こしている「なんらかのウイルス」が、今回の豚インフルエンザ のウイルスとミックスされて、死亡率が高い状態になっているのかも しれない、という話です。

メキシコでの感染者に対する「死者数」を考えると、例えば100人を 超える生徒達が感染し、状況が懸念されたニューヨーク市の私立高校では、 数名の死者が出ていておかしくないのです。でも、メキシコ以外の 感染者達に使われる感染の形容詞は「穏やか。軽い。軽微」です …  違いすぎます。

そういった状況ですので、メキシコ以外の地域に現在居住している場合 には「慌てずに」というアドバイスが正しい。そして、おそらくメキシコ から社員と家族を早急に帰国させる決定を下した某企業の判断は、非常に 正しいという事になります。

「We'll know a lot more... tomorrow and by the end of the week」
状況は日を追ってはっきりしてくるでしょう。

「What we've got to try and do is stop people who've come in from Mexico」 places where this is prevalent, going to their GPs and spreading it amongst vulnerable people.」
「すべき事は、この病気が広い範囲で流行を引き起こしているメキシコからの 入国者を止める事。そしてメキシコからの入国者達がGPに駆け込み、他の 疾患を持っている弱い状態の人達に、感染を広げる事を止める事になります」

「 That's what's really important this week」
「今本当に重要なのは、そういった事なのです」


猫足
というわけで、ここにいる九尾の猫は、だてにしっぽを九本持っている わけでは無いのです。その判断も捨てたものでは無いでしょ? なに しろ「しっぽを踏まれる確率が9倍」ですから、危ないものは真っ先に みつけないと、「痛いのが9倍」になりかねませんので …

冗談はともかく、「通常型インフルエンザ感染とは違う疾患なので、他の 患者が診察を受ける病院に駆け込ませてはいけません」、というのが、 現時点での重要事項の様です。

今CDCの研究者達がメキシコに入っていますので、その調査報告などが 出るまで、日本在住者は「慌てずに推移を見守る」のが大事です。

メキシコ以外の場所では、死者は出ていない

「正確な情報に基づき、冷静な対応を」という厚生労働大臣の呼びかけ は、とても重要です。今回の話で「無責任なあおり」や「デマ」を流して いる人間を確かめておくのも、今後の事を考えると重要ですね。

それから「危険な感染症の流行時の窓口」と「保険診療のありかた」は、 この際、徹底的に洗い直す事が必要です。私もAPが伝えたメキシコの 現地記事を読むまで、その深刻さに対する認識が甘かったですから。

全文は翻訳エンジンなどを使って読んでくださいね。
「パニック防止ブクマ」ありがとうです。明日は多分もっとはっきり すると思います。

豚インフルエンザ

「新型インフルエンザ」は、非常に事態の展開が早いです。
まず記事の日付を確かめ、必ず表紙で最新情報を見てくださいね。









... 同時期に掲載された記事

メキシコで豚インフルエンザ疑い死者数が増加 149人 - 09年04月28日(火)
メキシコ単身者の「豚インフルエンザ」罹患体験記 + - 09年04月27日(月)