健康と医学全般

記事 : 喫煙は社会階級間の健康状態の差を説明する 
06年07月15日(土)


Smoking accounts for health gap
BBC News 7/14

喫煙人口が世界的に拡大している事に伴って、それを源とする死者数が大幅に 増加する事になる、という警告が国際対がん連合などによって先日出されていました。世界の喫煙人口は現在、男性が約10億人、女性が約2億5000万人で、合計が約12億5000万人だそうです。喫煙が引き起こしている死者数は、2005年には年間約 500万人でしたが、2020年には年間約1000万人に倍増し、その後も増え続けると推定されています。

この記事では、英国の医学誌「Lancet」誌に発表されたある研究によって、高い収入を得ている社会階層と低い収入しか得られない社会階層の間に存在している死亡率の差の約半分が、喫煙に由来している事が明らかになったと語られています。社会階層間に喫煙の影響の差が存在しているわけでは無く、収入の低い社会階層では、より喫煙者が多い、という事実が影響しているのだそうです。
あなたが社会階級E(最も貧しい社会集団)に属している男性なら、70歳まで生き延びる見込みは1/2です。もし社会階級A(最も所得が高い社会集団)に属しているとすれば、生き延びる見込みは2/3になります
もちろん、死亡率の差の残りの半分は、収入の差、医療へのアクセスのしやすさ、食習慣や運動習慣の差、教育の差などによって作り出されているものですが、ともかく、喫煙を減らせれば死亡率の差が半減できるかもしれない、というのは大きな事実です。

喫煙が健康に非常に悪い影響を与える事は既に良く知られていますが、タバコには非常に依存性の高い薬物「ニコチン」が含まれている為、「自らの強い意志」のみを頼りとする禁煙には困難が伴います。喫煙が薬物依存という病気である事を認識し、「治療が必要な病気」だと捉える事によって、若年者の喫煙を阻止する為の行動や、禁煙治療に対する理解も深まるかしれません。高齢化する社会で余計な医療費を膨張させない為にも、日本でも一刻も早い喫煙削減が望まれます。


喫煙と死亡率」、「喫煙と健康

「新型インフルエンザ」は、非常に事態の展開が早いです。
まず記事の日付を確かめ、必ず表紙で最新情報を見てくださいね。









... 同時期に掲載された記事

進化は今も起きている - 06年07月14日(金)
「バイオニック・ブレイン」システムが現実のものとなった - 06年07月13日(木)