踊る芝居好きのダメ人間日記

踊る大捜査線好きの観劇好き好き人間の日記です。
 
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「大正八年 永田町」(パラドックス定数)@王子小劇場

2005.11.10(Thu)19時00分
単純に社会派な芝居と言ってしまうのは少し違う気がする。でも、
扱っている題材は、社会派と呼ばれても仕方ないであろうものか
なとも思う。それでいて、エンターテイメントだとも思う。若手
発掘では実績の高い王子小劇場、今足を運ぶべきはここ。

大正八年、永田町での出来事。その年、国会議事堂建設に当たり、
その設計が公募された。最終選考に残ったのは四人の男達。彼ら
は、陸軍技師だったり、宮内省技官だったり、民間の人間だった
りして。四人の中で順位付けは、されるものの、その設計図がそ
のまま用いられることはなく、再度の設計し直しを命じられる四
人なのだった。同じ頃、日本で最初の地下鉄を巡って、二つの鉄
道会社がしのぎを削っていた。そして、あまり力の無い方が勝利
を手にすることに。しかし、ことはそう簡単なことではなく、二
人の運命は国家の歯車の中へと組み込まれていくことになる。そ
して、国会議事堂建設と地下鉄工事。関連しなそうな二つの出来
事が交差する運命になっているとは…。

前回に引き続いての濃厚な作品を体験しました。初日である前日
に観劇した知人からの助言で、最前列で観劇したことが功を奏し
たようです。ほぼ最後まで集中力を欠くことなく、どっぷり劇世
界に浸ってまいりました。

実は、前回公演は周囲の絶賛の声とは裏腹に、面白いとは思いつ
つも、思ったよりも惹かれなかったというのが私個人の印象でし
た。そして、今回は演出面でのマイナス面を聞き及び、むしろ期
待しないで観ることが出来たということが、楽しめた大きな要素
であることは記しておきたいと思います。

まぁ、そんな状態で足を運んだのですが、受付で手渡された切符
っていうかチケットなんですが、それでテンションアップ。後で
HPにも載っていることを知ったのですが、チケットがいわゆる
電車の切符のようになっているんです。カッコイイ。

そして、芝居が始まるわけですが、舞台の両サイドは役者の待機
場所も兼ねていて、舞台後方に小道具や水分等が用意されていて、
舞台は正面手前と奥の二箇所を適宜使い分けるといったような感
じです。

そして、語られるのは国会議事堂の話と地下鉄の話。身近な話の
ようであり、昔の話のようでもあり。当時の詳しいことは分から
ないし、どこまでが創作で、どこまでが事実か分からないけれど
ドラマとして、大変良く出来ていたと思います。資料とかを読み
漁ったのだろうなというのが良く分かる感じ。同じように勉強し
たのが伝わるインナーチャイルドの小手さんと決定的に違うのは、
こちらの物語は分かりやすいということ。

なんだかプロジェクトXのような感じもしました。まぁ、こんな
風に描かれることはないでしょうから、裏プロジェクトXみたい
なノリですね。

坂手洋二とも鐘下辰男とも小里清とも、ちょっと異なる社会派な
芝居。似たテイストも含んでいないわけではないけれど、若手の
女性作家が、この道を歩むということに強い決意を感じます。

照明が暗いので、後方席や端の席だと、見応えが半減するようで
すので、是非とも前へ前へ。そして中央へ。

本日の公演は「パラドックス定数・大正八年 永田町」でした。

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