BOOK PLUS REVIEW 「B+」全作品読破目標! 累積 13684  今日 4  昨日 2
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角川書店「BOOK PLUS」の簡単な書評です。
本選びの参考にでもなれば幸いです。
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新刊なし
  2006年03月21日(火) 22時29分
昨年の5月以来、新刊が全く出ていません。
5月に出たのも新刊ではなく新装だったので、実際には一昨年の12月以来、新刊は出ていません。

コメントを読む書く 7件 2009年09月18日(金)


新刊案内
  2005年09月16日(金) 14時50分
この5月に、「BOOK PLUS」の新刊として、以下の2冊が出ましたが、これは以前に出たものの再刊。すでに読んでいます。しばらく新しい本も出ず、出たと思ったら再刊とは、もう新しい本は出ないのかと、がっかりしているところ。

『サラ、いつわりの祈り』/J.T.リロイ (著), 金原 瑞人
価格: ¥1,050 (税込)
単行本: 377 p ; サイズ(cm): 19
出版社: アーティストハウスパブリッシャーズ ; ISBN: 4902088746 ; (2005/05)

『サラ、神に背いた少年』/J.T.リロイ (著), 金原 瑞人 (翻訳)
価格: ¥1,050 (税込)
単行本: 276 p ; サイズ(cm): 19
出版社: アーティストハウスパブリッシャーズ ; ISBN: 4902088576 ; (2005/05)


ルーカス/ケヴィン・ブルックス
  2005年02月22日(火) 17時57分
『ルーカス』 BOOK PLUS/ケヴィン・ブルックス著・林香織訳
単行本: 358 p ; サイズ(cm): 19
出版社: 角川書店 ; ISBN: 4048970445 ; (2004/12)
[内容紹介]
イギリスの小さな島で繰り広げられる、少女と孤独な少年の運命的な出逢いと別れ。忘れられない青春時代の想い出がよみがえり心揺さぶられる、現代の癒しの物語。


コーマック・マッカーシーの『越境』と併読だったが、文学としては、やはり大きな差を感じる。比較するほうが気の毒とは思うが、たまたまそういう状況だったので、仕方がない。

マッカーシーの描く主人公の淡々とした「孤高さ」に比べると、『ルーカス』の感情たっぷり、思い入れたっぷりの自分勝手な主人公には辟易する。こういう主人公を見ると、もう少し落ち着いて、静かにしてくれと思う。よくあるドタバタな小説ではないけれど、精神的に落ち着きのない少女だなと思う。

この主人公、あれはいけないとか、誰は間違っているとか、気の毒だとか、言うことは立派なのだが、行動が伴わず、結局は何もできない。挙句の果てには、突拍子もないことをして、周囲に迷惑をかける。まだ子どもだから仕方がないとも思えない。だったら、静かにしてなさいと。でも、こういう人間ているんだよねとも思う。

主人公が出会う不思議な少年ルーカスは、どこかカール・ハイアセンの『HOOT』に出てくる少年を思い起こさせ、この静かな、だが決然とした少年の存在が、作品を救ったとも言えるだろう。悲しい結末は予想外だったが、この少年には大きな魅力があった。この少年によって、主人公の少女も救われる。

人間の社会に、いつの世も存在する邪悪さゆえ、この結末以外にはありえないという絶望とともに、ある意味でルーカスもまた「孤高」であり、群れた愚かな人間の犠牲になったのだと悲しく思った。この汚れた社会では、「孤高」という言葉は、もはや存在すら危うい。

清く、正しく、美しくとは、社会に迎合せず、孤独でなければできないことなのかもしれない。


姉の歌声を探して/リサ・ジュエル
  2005年01月06日(木) 19時42分
カバーより
イギリスの人気女性作家が贈る、大人色のシンデレラ・ストーリー。
はじまりは、長く消息を絶っていた姉の急死。知らせを受け取った妹のアナは、信じられない思いで彼女が最期を遂げたロンドンへやってきた。元ポップ・スターで、自分とは正反対の社交的な美人だった姉のビー。けれど彼女の住まいは期待を裏切られるほど味気なく、侘しいものだった─。遺されていたのは知らない男にあてた一篇の詩と、手つかずの大金。いったい、姉に何があったのだろう?彼女はなぜ、死んだのだろう?

ビーの親友たちに出会い、姉の真実を探る中で、片田舎でわがままな母親に縛られていたアナの人生は、急激に溶け出してゆく。そして知るのは、大きな悲しみに包まれていた姉の孤独と、アナにとってはじめての、心からの愛。


シンデレラ・ストーリーなんて書いてあるから、楽しい話かと思ったら、冒頭から死臭の漂うくらい話だった。最後はハッピー・エンドになるのだが、どんなに明るくしても、最初に嗅いでしまった死臭が抜けず、ずっと不気味な感覚がつきまとった。話としてはいい話だと思うのだが、汚い言葉も多く、女性作家なのにそこまで書くか・・・といった感覚になってしまい、非常に残念。

主人公の恋人になる男は、絶対守ってやるというタイプで、なかなかいい感じだったんだけど、身長180センチで、3日もオフロに入らなかったり、シャンプーをしてなくても気にならないような主人公には、まるで共感がわかなかった。そもそも、身長180センチの女の子の気持ちが、私にわかるはずもない。羨ましいと思うばかりだ。身長が違うと、絶対に世界観も違うだろう。

話の構成は面白いと思ったのだが、主人公の姉の親友(黒人のスリムな女性で、やはり身長が180センチ)のしゃべり言葉が関西弁ってのが、ずっこけ。彼女には訛りがあるらしいのだが、訛りといえば東北弁というのも能がないなとは思うけど、ロンドンで黒人が関西弁とは・・・。これは英語より読むのが難しかったかも。


ぼくと彼女とその彼女/マリジェーン・ミーカー
  2004年08月07日(土) 10時32分
内容(「MARC」データベースより)
全寮制のハイスクールを卒業した少年が出会った年上の美少女。胸がキュンとする甘く切ないひと夏の体験。70年代のカルチャーが瑞々しく描かれるポップなアメリカン・ラブ・ストーリー。


読み終えたことさえすっかり忘れているほど、どうでもいい本だった。70年代のレズビアン小説というか、サイケな人たちの話。主人公は、読書と爬虫類好きの男の子なのだが、そのお母さんとかガールフレンドが、みなレズかバイだったりする。

70年代といったっていろいろある。70年代の曲とかは好きだけど、この手のサイケデリックで、LSDで飛んじゃってるような話っていうのは好きじゃない。麻薬がらみの話というのは、どうせでたらめなんだから読むに値しないとまで思っているくらいなので、BOOK PLUSでなければ、途中でやめていただろう。

で、少年は読書好きだから、ところどころに有名な本の一節が引用してあるのだが、それがみな、「やらしい描写」のところばかりなのだ。それなりに有名な本ていうのは、「やらしい描写」だけじゃなく、その前後も含めて評価されてるわけで、そこだけ抜き出すってのも、なんだかね。このくらいの年齢の少年てば、こんなことしか考えてないんだろうな、なんて。

そんなこんなで、最近のBOOK PLUSのラインナップは、どうも面白くない。映画のノヴェライゼーションか、低年齢層をターゲットにしたドタバタ恋愛物かって感じ。低年齢層の本だって、いいものはいいと思うが、今回のようなものは、いい加減うんざり。これが書かれたのは1972年。70年代前半と後半では、だいぶ違うんだろうと思うけど、70年代の小説というより、多分に60年代が入っている内容なんだろう。私が感じている70年代とは、だいぶ違うような気がする。案の定、これは映画化が決定されているという。やはり映画にかこつけた出版だったのだ。

ともあれ、読み終えてよかった、とほっとした1冊。読んでいる間はイライラしちゃって、今にも爆発しそうだった。もっと時間がかかっていたら、間違いなく捨ててた。翻訳者も、私があまり好んでいない金原瑞人氏のお弟子さんみたいで、いかにもだなという感じ。